
軽くて暖かいフリースで寒い季節も大丈夫!秋冬定番素材の特徴やメリット
2023/06/09
ふわふわして触り心地がよく、保温性が高くて温かいフリースは秋冬定番の素材です。
フリースは天然素材よりもお手頃でお手入れも手軽。気軽に使えるあったか素材なので、寒い時期にはぴったりです。
そんなフリース生地について深掘りしていきたいと思います。フリースを上手に着こなして寒い季節を暖かく過ごしましょう。
フリースはどんな生地?
フリースは合成繊維(ポリエステル)から作られた起毛生地のことをいいます。
フリースは元々羊毛で作られたもの
フリースは英語ですが、この言葉の元々の意味として、「羊の毛でできた厚めの覆うもの、またその覆いを使って衣服の一部を作ること」というものがあります。フリースはウール素材の服のことを指していたのです。
これが現在の合成繊維の起毛生地となったのは、モルデン・ミルズ社によって開発されたフリースから。その素晴らしい機能に各ブランドがそのフリースを使うようになり、現在のフリースが一般的になりました。
現在モールデンミルズはありませんが、ポーラテックがそのブランドを引き継いでいます。
ポーラテックは有名なフリース素材名でもあるので、気になる方はぜひ見てみてください。
ポーラテックのフリース
フリースとウールとの違い

温かくふわふわの素材と言えばウールも定番のアイテムでしょう。フリースとウールは素材が異なります。
元々羊毛が由来であったフリースですが、現在は化学繊維の生地のものがほとんどです。
通気性はどちらも優れていますが、ウールよりフリースの方がやわらかく軽量です。お手入れもフリースの方が手軽にできます。
どちらも秋冬のイメージがありますが、ウールは夏に着用できるアイテムもある素材です。
素材によってチクチクしたり痒くなってしまうことがあるので、特に敏感肌の人はどんな素材が使われているかは気になるところでしょう。ウール製品が肌に合わない人はフリースを試してみる、またその逆も然りです。なんの素材が使われているか、しっかり確認すると失敗が少なくなると思います。
環境の優しさでいえば天然素材のウールの方がいいと言えますが、再生プラスチックから作られたフリースであれば、こちらもエコなアイテムです。
ポリエステルでもエコなフリース
ポリエステル製品が多いですが、アクリルを使用したフリースもあります。アクリルの方が安価ですが、ポリエステルの方が機能的には優れた素材といわれます。
フリースに使われるポリエステルはPET(ポリエチレンテレフタラート)で、ペットボトルと同じ材料です。
ペットボトルをリサイクルして作られる環境に優しいフリースもあります。
裏起毛との違い
フリースはパイル地を起毛させて作られます。裏起毛とほぼ同じとも言えますが、起毛させた生地の中で化学繊維を使ったものを特にフリースと言います。
またフリースは素材を重ねて作られるため、裏起毛よりも厚みが増すのも特徴です。
温かさ・強度・軽さが特徴
ポリエステル素材のフリースは強度があって軽い、何よりその温かさが魅力です。
一番の特徴は温かさ。起毛素材は繊維の間に空気が入るため、熱を逃さず冷たい空気を通さないようにしてくれます。ウィンタースポーツでもよく使用されるほど、機能はお墨付き。
毛足が長いほどその効果が発揮されるので、より温かさを求めるなら毛足の長いものを選びましょう。
通気性と速乾性もあり
通気性があり、水分を吸っても乾きやすいのもフリースの特徴。
水に強く乾きが早い、シワになりくいという特性から、お家での洗濯も楽にできます。
また、蒸れた空気を外に逃すためスポーツやアウトドアのウェアによく使用されます。
フリースの取り扱い注意点
フリースは火と毛玉に注意したい素材です。
フリースは燃えやすい

フリースはちょっとした火ですぐに燃えてしまいます。穴が開くだけで済めば不幸中の幸いという感じで、ひどいと衣類全体に燃え広がってしまうこともあります。
燃えにくいフリースもあるので一概には言えませんが、料理中やストーブの近くにいる時など、火がすぐそばにある時は要注意です。
摩擦に弱く毛玉ができやすい
起毛素材は毛玉ができやすいもの。摩擦に弱いためより毛玉ができやすいです。
できたら取ればいい、と思いますがブラシや毛玉取りを使うとダメージを与えてしまって長持ちしないことも…
また静電気が起きやすいこともデメリットにあげられます。
完全に防ぐことは難しいですが、日頃のお手入れに気をつけて少なくすることはできます。

フリースの洗濯・お手入れ
ポリエステル素材のフリースは自宅の洗濯機で洗濯できるものがほとんどです。
ただ洗濯に失敗してしまうと毛玉が大量にできてしまったりゴワゴワになったりすることも…
いくつか注意点を守って長く着れるようにしていきましょう。
中性洗剤と柔軟剤でふんわり感をキープ
洗剤はふんわり感を保ために中性洗剤を使用し、柔軟剤を使うのがおすすめです。
柔軟剤を使うことで毛玉や静電気を防いでくれます。入れすぎるとゴワゴワの生地になってしまうので適量で。
色ものは洗濯前にチェック
色のついたフリースも多いので、初めて洗うものは目立たないところで色落ちチェックをお忘れなく。洗剤をつけて5分ほどおき、白い布で押さえます。白い布に色がついたら色落ちするサインなので、単独で洗いましょう。
部分汚れは下処理できれいに
シミなど強い部分汚れはその部分に洗剤をつけて指でなじませてから洗濯機に入れると落ちやすくなります。
洗濯ネットとドライコースで摩擦を軽減
摩擦に弱いため洗濯ネットは必須です。また摩擦をできるだけ少なくするために、洗濯コースはドライコース(おしゃれ着用コース)がおすすめです。
ボタンやジップ付きのものは閉めて、裏返しにすることもお忘なく。

手洗いする場合は押し洗いでやさしく洗いましょう。
乾燥機は避ける
フリースは熱に弱く、乾燥機は縮みや変形の原因になるので使いません。必ず干して乾かしましょう。
シワ伸ばしはスチーマーで
シワになりづらいため、アイロンは使用しなくても大丈夫だと思いますが、どうしても使用したい場合はスプレーなどで湿らせ、当て布をして低温でかけるようにします。アイロンではなく、スチーマーの方がおすすめです。
シーンによってどんなフリースを選ぶか変える
どんな時にフリースを使用するかで、アイテムを選びましょう。
普段ようにカジュアルに着るのであれば、機能にそこまでこだわらなくてもいいかもしれませんが、登山やウィンタースポーツをする人ならより性能のいいアイテムを選びたいものです。秋冬のキャンプも場所によってはとても寒くなることがありますので、機能重視でアイテムを選んでいきましょう。
高品質のものであれば、フリースのデメリットを軽減させた、毛玉になりにくく燃えにくいフリースもあります。
お手頃価格で温かさを手に入れられることでフリースは選ばれていますが、フリースを作っている会社によって質が変わります。
安価なフリースはいまいちだった、防寒対策にフリースが欲しい、といった場合欲しい機能に優れたフリースアイテムを選ぶと失敗が少なくなります。
おすすめフリース
ポーラテック フリース

値がはっても優れた機能を重視するならポーラテックのフリースがおすすめです。
ポーラテックは各アウトドアブランドがこぞって使用する機能性の高いフリースです。(ポーラテック社の商標)
ポーラテックはゆるく、毛足が長いのが特徴。
保温性・通気性・耐久性・伸縮性・速乾性・軽さに優れ、毛玉になりにくいという嬉しい特性もあります。
Polartec® | The Science of Fabric™
GAP カーボナイズドフリース
GAPのオリジナルフリースにカーボナイズドフリースというものがあります。
特殊なブラッシング加工で、よりふわふわなフリースに仕上げたものです。
ぜひ「どのようなフリースか」というところをみてお気に入りのフリースを見つけてみてください。