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リネンは麻の一種!麻素材の種類と特徴を知って選ぶ

2024/01/21

涼しげな見た目やその機能性から夏の定番素材にあげられる麻やリネン。リネンは麻の一種で、麻にはリネン以外にも種類があります。

そんな麻やリネンの違いや特徴についてご紹介します。

麻とは?

麻は繊維やその原料となる植物の総称を指します。麻には20種類ほどあり、その中の一つに「リネン」があります。

【麻】の種類

リネン、ラミー(苧麻・ちょま)、ジュート(黄麻)、ヘンプ(大麻)

種類は多いものの、衣料用として使われるものは「ラミー」「ヘンプ」があります。

種類によって特徴や用途が異なっています。

リネン、ラミー・・・服やタオルなど

ジュート・・・カーペットや麻袋など(ゴワつきや刺激がある)

ヘンプ・・・衣類やロープなど

衣類に使用されるのはリネンとラミー

日本ではリネンとラミーのみ「麻」と表示することができます。(他の麻繊維は「植物繊維」)

参照 : 麻の家庭用品品質表示法 – 日本麻紡績協会

そのため、麻と表示される衣類はリネンかラミーが原料と考えられます。

リネンとラミーには共通の特徴もあります。

  • さらっとした肌触り
  • 独特の光沢
  • 使い込むほどに風合いが出る

さらにそれぞれの特徴を把握することで、自分に合った素材を選ぶことができます。

【リネン】

リネン繊維は細く短いため、毛羽立ちが少なく肌触りがさらっとしつつやわらかいです。

【ラミー】

ラミーは太く長い繊維で、ハリやコシがあり強いシャリ感が特徴。リネンに比べると毛羽立ちが多いです。色は白く絹のような光沢があり、発色がよいのもラミーの特徴です。

「麻」とだけしか品質表示に記載されていない場合、「どの麻を使用しているのか」を聞いてみると麻での失敗が少なくなると思います。

リネンの原料

「フラックス」という亜麻(あま)科の植物から採れる天然繊維で、フラックスの茎の繊維を採取して糸にし、生地が出来上がります。
フランスやベルギー、オランダといったヨーロッパの寒い地域が主な栽培地・産出国になっています。
フラックスの参考 : フラックス畑にて|生地の森

同じ土地で2年続けて栽培することができないため、希少性が高い素材でもあります。

リネンの特徴

リネンは汚れが染みにくく落ちやすく、抗菌性があるため常に清潔。丈夫で長持ちし、使用するたびになじんでいく、といった特徴があります。

丈夫で汚れにくい特徴を持つリネンは、簡単なお手入れを行うことで長く使い続けられるのが魅力です。

  • 丈夫で長持ちしやすい
  • さらっとした肌触りとなじみの良さ
  • 汚れにくく毛羽立ちしづらい
  • 吸水性が高い
  • 通気性・保湿性が高い

丈夫で長持ちしやすい

リネンは水にぬれるたびに強度が増します(繊維が水分で膨張し密着→強度がUP)羊毛やコットンと比べると2〜4倍の強度になるといわれます。

洗濯を繰り返しても傷みにくく、100年以上使用されているリネン製品もあるほど長く使用できます。

さらっとした肌触りとなじみの良さ

繊維が細く短いためやわらかく、さらっとした肌ざわりが魅力です。

初めは硬い質感でも洗うほどにやわらかくなります。使用していくことで自分の肌に合う生地になっていってくれます。長く使い込むことでさらに風合いが増します。

汚れにくく毛羽立ちしづらい

リネンにはペクチンという成分が含まれています。このペクチンが汚れ防止と毛羽立ち防止に一役かっています。

ペクチンは繊維表面を膜で覆っています。膜があることで繊維に汚れが付きにくく、汚れてしまったとしても落ちやすくなっています。

家庭洗濯ができない場合、ほこりを払うだけでもそんなに汚くならないのもリネンの特徴です。

またこのコーティングがあることで、毛羽立ちにくくもなっています。また静電気が発生しづらくほこりやゴミが付きにくいのも嬉しいメリット。

さらに独特の光沢もこのペクチンによるものです。

吸水性が高い

リネンは綿の2〜4倍の吸水性があるといわれている繊維です。速乾性に優れているため、汗をかいてもべたつきづらいのも魅力。

通気性・保湿性が高い

リネンは涼しげな見た目で夏の素材だと思われている方も多いかもしれませんが、湿気の多い時期はもちろん年中通して快適な着心地が叶う素材です。

通気性、保温性に優れ、天然のサーモスタットのような性質をリネンは持っています。

リネンは繊維の中が空洞。この空洞は空気を含み、また空気が通りやすくもなっています。

そのため冬は体温で暖められた空気を保持するために温かく感じ、夏は空気が余分な熱を逃がすことで涼しく感じるため快適に過ごせる、ということです。

通気性・発散性に優れていることから、濡れてもすぐに乾きます。

リネンの注意点

  • シワになりやすい
  • 縮みやすい

リネン生地は基本的に家庭の洗濯機で洗濯できるものがほとんどです。ただしシワができやすいことと縮みやすいことは覚えておきたいところです。また色移りする可能性も比較的高いため洗濯ネットの使用がおすすめです。

シワになりやすい

リネンは変形すると元に戻る力が弱いため、シワになりやすいです。

これはデメリットにもなりますが、リネンの風合いとしてこの特徴を活かすのもありだと思います。

自然なシワというのは天然素材の持ち味ともいえます。洗いざらしのラフな感じもファッションのひとつにできるはずです。

なるべくシワを少なくするためには、洗濯後はそのまま放置しないようにしましょう。

縮みやすい

リネン100%の素材だと、約5%〜10%は縮んでしまうと思っておいてください。

縮むことを考慮して大きめに作られた製品や、縮み防止加工をしたアイテムもあるので、リネン素材を選ぶポイントとして覚えておきましょう。

「リネン」は布製品の通称としても使われる

ホテルや病院には「リネン室」というものがあります。生地のリネンを知っていると、どんな部屋なんだろうと思ってしまいますよね。

リネン室は布類を保管するための部屋です。

「リネン」という言葉は、綿や麻で作られた布製品(タオルやシーツ、枕カバーやテーブルクロスなど)の通称としても使用されています。

ホテルや病院は上記のような布製品を大量に保管・管理する必要があるため、専用の部屋にまとめられています。

リネン素材は「汚れが染みにくく落ちやすい。抗菌性がある」といった特徴から、清潔さが重要となるところでよく使用されます。

古くからヨーロッパでは「タオルやシーツなどはリネン素材」が一般的でした。その名残りとして「布製品=リネン」となっているようです。

「布製品の通称」として使われる場合、「リネン素材を使った布製品」に限りません。「ベッドリネン」「テーブルリネン」という言葉もあります。これらは、例えばコットン素材であっても「リネン」としてまとめられます。

ベッドリネン

シーツ・枕カバー・布団カバー etc.

テーブルリネン

テーブルクロス・ナプキン・ランチョンマット etc.

快適さとナチュラルテイストを持つリネン

リネンは「夏の素材」と思いがちですが、保温性の高さもあり1年中快適に過ごすことができる素材です。

また使うほどに肌になじみ、変化する風合いも楽しめる素材です。ぜひリネンの快適さとナチュラルテイストでファッションを楽しんでください。