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やっぱり天然を選ぶ?化学繊維と天然繊維

2021/08/19

繊維は生地の原料。最近では環境問題も大きな関心ごととなっています。気に入った服がどのような繊維からつくられているか、確認する人も少なくないはず。

天然繊維を選ぶか化学繊維を選ぶか、しっかり知識をつけて選べると失敗が少なくなります。

繊維の種類

「繊維」は大きく分けて天然繊維と化学繊維があります。

自然にある原料をそのまま使うのが天然繊維。
化学の力を使って人工的に作られるのが化学繊維。

それぞれ、さらに細かく分けられています。
天然繊維は、植物繊維・動物繊維・鉱物繊維。
化学繊維は、合成繊維・半合成繊維・再生繊維。

天然繊維

植物や動物など、自然界にある素材からつくられた繊維を天然繊維と言います。
綿や麻、カシミア、シルク、ウールなどが代表的な天然繊維。

自然界に存在するものを使うため、素材によってはとても高額なものになります。

形状が一定的でない。
酸やアルカリに弱く、有機薬品に強い。

天然繊維はさらに3つに分類されます。

  • 植物繊維
  • 動物繊維
  • 鉱物繊維

植物繊維は「セルロース」、動物繊維は「たんぱく質」を素材として使っています。

天然繊維は摩擦に強い、通気性がある、低刺激で耐久性もある。と言ったことが共通特徴としてあります。

植物繊維

綿(コットン)

肌触りがよく吸水・吸湿性に優れた素材。
あらゆるアイテムに使われる素材です。肌触りがよく、汗をよく吸う、静電気も起きづらい、というメリットから肌着や下着と言ったインナーにもよく使われます。

綿の主な特徴

  • 熱に強く、アイロンをかけても生地が劣化しづらい。
  • シワになりやすい。
  • 放湿がされにくいため、体が冷える原因にもなる。
  • 日光で黄ばみやすい。

麻(リネン)

麻は非常に通気性の良い素材。吸湿性の良さと水分を発散させる性質から夏に使われることが多いです。

麻の主な特徴

  • 通気性がよく、吸湿性・放湿性に優れる
  • 水を含むと強度が上がる
  • シワになりやすい。
  • 毛羽立ちやすい。
  • 皮膚障害が起きやすい。

動物繊維

羊毛(ウール)

羊の毛を加工した繊維。動物繊維の中で最も手に入りやすい素材。

羊毛の主な特徴

  • 保温性に優れる
  • 伸縮性・弾力性があり動きやすい
  • 吸湿性に優れ、水をはじきやすい
  • 虫に弱く、保管に注意が必要
  • 水洗いをすると縮む。
  • 毛玉になりやすい

ウールはどんな素材? – freeen

アルパカ

アルパカの毛を加工した繊維。アルパカは標高の高い山岳地帯に生息しています。そのためアルパカの毛は保温性に優れ、さらに柔らかい肌触りとなっています。

絹(シルク)

蚕の繭から取れる繊維。
他の繊維と比べて特に肌触りがよく、光沢がある。高級品として扱われることが多い。

絹の主な特徴

  • 保温性・保湿性に優れる
  • 肌触りがよく、独特の光沢感がある

化学繊維

石油を原料としたり、化学薬品などを使って人工的に作られた繊維が化学繊維。「人造繊維」とも言います。
ポリエステル、アクリル、ナイロン、レーヨンなどが代表的な化学繊維。

天然繊維の代用として開発されたことから化学繊維の始まり。
天然繊維を作るためには時間や手間がかかり、大量生産するのが難しい。そのため価格が高くなってしまいます。「大量生産」でき、「価格を抑えられる」というのが化学繊維です。
その他、天然繊維だけでは実現しづらい機能面でも化学繊維が補っていたりします。

化学繊維はさらに合成繊維・半合成繊維・再生繊維に分けられます。

形状は一定的。
合成繊維は酸やアルカリ、有機薬品に強い。

化学繊維もさらに4つに分類されます。

  • 合成繊維
  • 半合成繊維
  • 再生繊維
  • 無機繊維

合成繊維

石油などを原料として合成したものなので合成繊維ともいいます。
合成繊維は、繊維をつくる過程で「機能剤」という化学物質を入れます。
これによって様々な機能をつけることができるので、同じ「ポリエステル繊維」でも違った特徴を持っていることがあります。

合成繊維のメリット

合成繊維はシワになりにくく、洗濯しやすく乾きが早い、型崩れしにくいといったメリットがあります。
また大量生産しやすいので安価で作るため、天然繊維のものより安く手にできます。

合成繊維のデメリット

多くの合成繊維は通気性や吸湿性が低く、静電気を起こしやすいです。これは生地が傷みやすく、肌への負担が大きいことを表します。

合成繊維は「強い繊維」というのも特徴の一つ。これは切れにくい、ほつれが少ないというメリットにもなりますが、一度毛玉ができると表面にしっかりついて取れづらいというデメリットにもなります。

ナイロン

世界初の合成繊維で、シルクの代用品として誕生しました。ストッキングやスポーツウェアに向いている素材です。

ナイロンの主な特徴

  • 強度があり、特に摩擦に強い
  • 弾力性がありシワになりづらい
  • 速乾性がある
  • 虫やカビ、薬品に強い
  • 天然繊維ほどではないが、合成繊維の中では高い吸湿性がある
  • 紫外線に当たると、徐々に黄変する
  • 熱に弱い
  • 静電気がおきやすく、ほこりがつきやすい

ナイロンはどんな素材?

ポリエステル

飲料用ペットボトルと同じ素材やその仲間からできている合成繊維。
使い勝手のよさ、強度の高さ、コストの安さと言った点から非常に多くの服に使用されています。合成繊維では世界一の生産量。

ポリエステルの主な特徴

  • 丈夫で耐久性がある
  • 乾きが早い
  • シワになりにくい
  • 染色性はあまり良くない
  • 静電気が起きやすい
  • 吸湿性が少なく、汗が篭りやすい
  • 熱に弱く、溶けやすい
  • 汚れると落ちづらく、逆汚染がある

ポリエステルはどんな素材?

アクリル

ウールに似せた合成繊維。軽くて丈夫、虫やカビなどにも強いためウールの代替品として多く使われます。ニットと言った冬物アイテムに使われることが多い素材です。

アクリルの主な特徴

  • ウールより軽、しなやかな風合い
  • 保湿性が高い
  • シワになりにくい
  • 染色性がよく、日光にも強い
  • 毛玉ができやすい
  • 静電気がおきやすく、ほこりがつきやすい
  • 吸湿性が低い

アクリルはどんな素材?

ポリウレタン

ゴムのような伸縮性のある繊維。ポリウレタンに特殊加工をしたものが合成皮革や合成毛皮。

ポリウレタンの主な特徴

  • 伸縮性が非常に大きく、ゴムより強く劣化しにくい
  • 吸湿性が少ない
  • 静電気が起きやすい
  • 日光によって黄変する
  • 熱に弱い

半合成繊維

合成繊維と再生繊維の中間的なもので、原料と化学薬品混ぜて作られるのが半合成繊。原料はタンパク質とアクリロニトリルといったもの。
アセテート、トリアセテートといった半合成繊維があります。

再生繊維

木材や綿花などの原料から繊維をとって、それを一度溶かしてから新たに繊維として作られるものを再生繊維と言います。

レーヨン

木材パルプが原料とした再生繊維。「人工シルク」として作られました。

レーヨンの主な特徴

  • 吸湿性・吸水性に優れている
  • 他の繊維と合わせやすい
  • シルエットがきれいに出せる
  • シワになりやすい
  • 水に濡れると強度が弱くなる、水ジミができやすい
  • 摩擦で白化する

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キュプラ

コットンリンターから作られる素材。なめらかな肌触りと光沢が特徴。
裏地やおしゃれ着に多く使われる。

キュプラの主な特徴

  • 吸湿性が高い
  • 静電気が起きにくい

キュプラは高級な再生繊維

モダール

木材パルプが原料で本質はレーヨンと同じ。

モダールの主な特徴

  • レーヨンに比べてしなやかでソフトな風合い。
  • レーヨンは乾いている時より、濡れた時の方が強度が弱くなるが、モダールはそれほど強度は落ちない。
  • レーヨンは洗濯すると縮みやすいというデメリットが大きいが、モダールはレーヨンに比べると収縮が小さい。

無機繊維

金属やガラスから加工された繊維。耐熱性、防熱・防音に効果があります。主に建築材料に利用されます。

天然と化学どちらを選ぶ?

「こうだったらいいのに」から生まれた化学繊維は機能面で天然繊維に勝っていることが少なくありません。

天然繊維にしか出せない風合いや肌触りもあります。

正直どちらも一長一短でどちらが正解とは言えない。

そのアイテムはどんな場面でどのように使いますか?
素材の特徴を知って、選ぶことができれば自分にあったものをチョイスできるはず。

化学繊維のメリットデメリット

特殊な機能を追加【メリット】

防水・撥水、速乾、UVカット、静電気防止。
さまざまな便利機能を使いかできるのは化学繊維の大きなメリット。

リサイクル【メリット】

化学繊維はリサイクル技術も進んでいて、工業化されています。何度でも再生させることができるため、「使い捨て」ということから脱却できる可能性も含んでいます。

環境汚染という課題もありますが、人への化学繊維の大きなデメリットは肌から化学物質が入ってしまうことです。

肌から吸収される化学物質【デメリット】

化学繊維は原料に石油、化学物質や溶剤。
肌に直接化学物質が触れていると、ほんの微量ではあるもののその化学物質が吸収されます。そして吸収されると90%は体内に残ってしまいます。

参考 : https://www.toujindo.com/column/1144/


極微量のため気付きづらいですが、たまりにたまると皮膚トラブルを起こしてしまうことも。「化学繊維アレルギー」という皮膚炎もあります。

肌トラブル【デメリット】

化学物質を含んでいること、吸湿・吸水性が少なく静電気が起きやすい。
こういった特徴は肌トラブルにつながります。

赤く腫れたりかぶれる、かゆみや痛みを感じることもあります。これらが化学繊維アレルギーというものです。

吸湿性が低いとムレの原因に。そのムレたところから肌トラブルが発生することも少なくありません。
静電気が発生すると体にも帯電されます。その静電気によってさらにかゆみが増してしまったり、肌が傷ついたりすることもあります。

化学繊維も日進月歩。全てが悪いとは言い切れないのも事実です。
商品説明をよく読むことや販売員の人に尋ねたりなど、どんな素材でつくられているかはよく確認しましょう。
ぜひいい素材を選んで後悔ないお買い物をしてくださいね。