
ストレッチ性のある肌に優しいフライス生地
2023/09/20
フライス生地は伸縮性に優れ、やわらかくやさしい肌触りの生地です。
カットソーやTシャツ、赤ちゃんの肌着や下着など肌に直に触れるものにぴったりの生地です。
フライスとは編み方
フライスはリブ編み(ゴム編み・フライス編みとも言います)で編まれた生地のことを言います。大分類でいうと「ニット生地」です
ヨコ方向の伸縮性に優れていることから、着やすいように襟や裾・袖口といった一部分に使われることも多いです。
フライス編みで作られた服が欲しいな…と思って探した時に、その服が全体的にフライスなのか、一部がフライスなのかは要確認です。
「フライス」と書かれていたから全体的に伸縮するのかと思ったら袖だけだった…なんてことにならないようにチェックしましょう。
強撚フライス
強撚糸を使ってつくったフライス生地を「強撚フライス」と言います。
強撚糸とは強い撚り糸のことで、吸湿性と速乾性が通常のフライスよりさらにアップ。もちろん伸縮性もバッチリなので、動きやすくしたい時にぴったりな生地です。
ストレッチフライス®
「ストレッチフライス®」は「株式会社聖林公司」の登録商標です。
参照 : ハリウッドランチマーケット公式 | ストレッチフライス
シーズンを問わずに着ることができ、やわらかい着心地と締め付けのないフィット感が魅力の人気商品です。
無印良品にもストレッチリブ編みの商品があります。
スパンフライス
フライスにゴム糸(スパンデックス)を織り込んで、より伸縮性を高めた生地を「スパンフライス」と言います。
「スパンテレコ」という言葉もあるのですが、こちらも伸縮性があり首元や袖口をすぼめるためのニット生地です。スパンフライスと同様のものと考えられますが、スパンテレコは「うね」があるのが特徴です。
伸び縮みしやすいものはフィット感があって良いのですが、アイテムによっては着た後に伸びたままになってフィット感が薄れた、洗濯したら想像以上に縮んでしまった…という声も少なからずあります。
その生地はどれだけ伸びても戻るのか、ヨレや型崩れがないような生地なのかも確認したいところです。商品によっては生地の品質がどのようなものなのか詳細を記載しているものもあるので、ぜひチェックしてみてください。
天竺編みとフライス編みの違い
フライスと似たようなニット生地として「天竺編み」があげられます。
天竺も編み方のことで、平編み(メリヤス編み)とも言います。Tシャツによく使われる編み方です。
天竺も伸縮性のある編み方ですが、伸縮率やフィット感、なめらかさはフライスの方が高いです。
フライスの特徴
フライスは着やすさやフィット感を叶える伸縮性とやわらかい手触りが特徴です。
洗濯をすると縦方向では縮み横方向に伸びることがあるので、長く着用するためには洗濯時は注意が必要です。
抜群の伸縮性で高いフィット感
フライスはこのように横方向の伸縮性が高いです。


「少し細いかな…」と思うシルエットの服もフライス生地であれば、いい感じにフィットしてくれます。
上記の服も着るとぴったりする服なのですが、フライス編みによる伸縮性のおかげで締め付け感がなく着やすいです。
スパッツやレギンス、フィットしたロンT、タイトに見せたいシルエットの服は自分に合ったサイズを選ぶことが大切。フライス生地であれば、ジャストサイズを選んでも伸縮性があるので着やすいと思います。

ミジンボーダーレギンス saintete | freeen base shop
多少縮むことがあるアイテムも少なくないので、商品によっては大きめサイズを選ぶことも検討してください。商品説明に「大きいサイズを選んでください」と書いてあったりします。店頭で購入する場合は店員さんに聞いてみましょう。
サイズ違いによる失敗をなくすためにもしっかりチェックしてくださいね。
やわらかくなめらか肌触り
フライス生地全般、やわらかくなめらかな肌触りですが、細い糸を使っていればよりなめらかな感触になります。
肌もキメが細かければなめらかな手触りになりますよね。それと同じで、細い糸で編まれた生地はキメの細かい生地になるため、なめらかになります。
商品タイトルや説明に「20/2」といった数字が書かれていることがありますが、これは糸の太さを表しています。
左側の数字が大きいほど細い糸を使っています。
固い印象のあるデニム生地は主に10番手が使われています。高級なワイシャツは80番手や100番手の糸が使われることもあり、とてもなめらかな生地です。
番手の参考 : 糸の番手とは?(毛番手、綿番手、麻番手、デニール、テックス、デシテックス)
「番手」のことを知っていると、肌触りや丈夫さなどが数字でわかるので、ぜひアイテム選びの参考にしてください。
吸湿・通気性に優れる
フライスは吸湿性・通気性にも優れています。全体がフライスで作られた生地であれば、夏のジメジメした時期にもおすすめです。
より快適に過ごすためにも、素材が吸湿性・通気性に優れたものかどうかもチェックしてください。
より快適なアイテムを目指すなら素材にも注目してください。同じように吸湿性・通気性が高いコットン素材がおすすめです。
綿素材で作られたフライス生地は「綿フライス」と表記することもあるので、この名称から探してみると「フライス × 綿素材」のアイテムが探しやすいです。
ストレッチ性のある服を自分に合った素材で選べる
フライス生地は素材ではなく、編み方で伸縮性を出したものです。そのため、ストレッチ素材でなくても伸びのある生地になります。
素材で伸縮性をだす場合、ストレッチ素材のポリエステルやポリウレタンなどの合成繊維が使われます。
フィット感のあるもので素材は綿100%などの天然繊維がいい!というアイテムを探している人にはぜひフライス生地のアイテムを探してください。

ミジンボーダーキャミソール saintete | freeen

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赤ちゃんも快適な着心地を叶えるフライス編み
吸湿性・通気性にも優れているフライス生地は、季節問わず快適に過ごせるため、大人にも生まれたての赤ちゃんにもおすすめできる生地です。
フライス編みはベビー服にもよく使用されます。
赤ちゃんの肌はとてもデリケート、そして体温が高く水分量も多いので汗かきです。ミルクを飲むだけでも、汗だくになっていることもあるでしょう。
吸湿性・通気性にも優れているということは、汗をため込まないのでかぶれなど肌へのダメージを抑え、快適に過ごせます。

また伸縮性のある生地は動きやすく着替えやすいので、活発に動く赤ちゃんにぴったり。お着替えさせる側にもうれしいですよね。
これらの内容は大人にも当てはまるでしょう。サラッとした着心地で適度にフィットする生地は大人が着てもうれしいことです。