ストライプ(縦縞)は細くボーダー(横縞)は太く見える?
2022/05/10
ストライプ(縦縞柄)は着痩せ効果もある!ボーダー(横縞柄)は太って見えやすい!
こんな風に思っている方は少なくないと思いますが、もしかしたら思い込みでそう見えているかもしれません。
着痩せ・着膨れは目の錯覚によるものです。
ストライプやボーダーによって、なぜ太く見えたり痩せて見えたりするかが分かると、縞模様を取り入れたコーディネートが上手になるはず。ぜひ参考にしてみてください。
ボーダーの方が細く縦長に見える?!
「太く見える」ということは横に広がって見えるということ。なので横に伸びる線はそれをさらに強調させ「縦ラインなら横の広がりをおさえてくれる」というイメージがあるのではないでしょうか。
しかしなんでもかんでもボーダーだったら太く、ストライプだったら細く見えるということはありません。
「ヘルムホルツの正方形」という錯視図形によって、「必ずしもボーダーの方が太く見えるわけではない」ということが分かります。
同じ大きさの正方形を並べ、無地・ストライプ(縦縞)・ボーダー(横縞)で見比べてみましょう。
3つの図形はどれも同じ大きさです。
ですが、パッとみた時に無地を基準とすると、「ストライプは横長」に「ボーダーは縦長」に見えませんか?
正方形ではなく、長方形ではどう見えるでしょう?以下はそれぞれ同じ大きさの図形で作成しています。
どのように見えましたか?ボーダーの方が細く、縦長に見えませんか。
またラインの間隔や太さを変えてみてもボーダーの方が細長に見えます。
このことから、必ずしもストライプが細く、ボーダーが太く見えるわけではないということが分かります。
またストライプは、縞の間隔が広いと横に伸びて見えることがあります。
ラインの太さにも注意!幅で見え方が変わる
縞模様アイテムを選ぶ際には線の細さ、形も考慮することで着痩せ効果は発揮されます。
縞模様のラインの太さによっても見え方は変わってきます。
太めの縞はやや膨張して見え、細めの縞はスリムに見えやすいと言われます。
これには視覚評価実験結果もあります。
1.縞幅と評価との関係において実験に用いた5種類のストライプは全アイテムにおいて縞幅が狭くなるほど細く見えると評価された.
参照 : https://core.ac.uk/reader/230446170
2.「好ましい」と「バランスの良い」では全アイテムにおいて最も細い縞幅を除くと、縞幅が狭くなるに従い高い評価となる.しかし、どの服種も最も細い縞は評価が下がり、必ずしも「細く見える縞」=「好ましい縞、バランスの良い縞」とはならなかった.
3.10種の縞柄の中で、すべての服種において白×黒(太い黒縞)の細いストライプが最も「細く見える」と評価された.どの縞柄も細い縞の方が細く見えるが、太さ感には縞幅だけでなく柄全体の平均明度が影響していると考えられる.
4.評価に関与する要因を数量化I類で検討した結果「細く見える」には縞幅、縞柄が同程度に大きく影響し、「好ましい」「バランスの良い」には縞幅の方が大きく関与することが判明した.
少しでも全体の膨張をおさえるためには、この点も考えてコーディネートを選んでみてください。
カジュアルスタイルで定番の太ボーダーは、体の幅も太く見せてしまいます。
ラインの幅は細め〜中くらい程度で、色のバランスも考える必要があります。
「太いライン × 細いライン」といったように同じ幅ではない縞模様もおすすめです。
同じ幅のラインよりスリムに見せてくれます。
ボディラインにフィットしていると太く見えやすい
図形だけを見ればボーダーの方が縦長効果が出ていますが、人の体は立体的で直線ではありません。洋服もそうです。
ボディラインにフィットする服の場合、実際より大きく見えてしまうことがあります。
お腹が出ているのが気になる人であれば、ぴったりサイズを選んでしまうと、お腹の部分の縞と縞の間が広がってしまいます。そうなるとより太さが強調されます。
これはストライプもボーダーも同じです。縞模様が広がることで太さが強調されます。
気になる体の部分はフィットさせないようにしましょう。
フィットしすぎないアイテムとして、生地の厚みとハリがあるバスクシャツなどが取り入れやすくおすすめです。
胴を短く見せたい時はストライプを使う
ストライプの「短く見える」ということは、胴を短く見せることができるということです。
胴の長さをおさえたい場合は、縦縞(ストライプ)を使った方が効果的だと考えられます。
ショート丈のトップスを選んだり、ハイウエストのボトムスにトップスをインするコーディネートにすることで脚長効果も期待できます。
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ストライプで縦に視線を誘導してスタイルアップ
画面上でパッと見ると視線はあまり動きませんが、実際に人を見るときは縦の長さがあります。長い方に流れているラインに視線は誘導されます。
ワンピースやロングシャツなど丈の長いアイテムの場合、ストライプの方が縦ラインを強調してくれるため、スタイルアップが期待できます。
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「まっすぐなライン」がポイント
上下にまっすぐな線が走る縦縞は視線を縦に流すのでスリムに見えます。「まっすぐなラインを出す」ということはスタイルアップの重要ポイント。
ここでも「フィット感」は大切なポイント。凹凸があって湾曲してしまうと、せっかく縦長に見せようとしているのに効果が半減、もしくは逆効果になってしまいます。
ボトムスはストライプの方がいい?
ボーダーTシャツはよく見るけれど、ボーダーパンツってあまり見かけないような気がします。
ストライプのボトムスはスーツによく使われているので見ることが多い印象ですが、ボーダーはカジュアルに見えてしまうため、スーツにはあまり使われないのでしょう。
カジュアルスタイルのパンツでも、ボーダーよりストライプの方がアイテム数が多いと感じています。
それはやっぱり、パンツが縦長だからでしょう。足は長く細く見せたいですもんね。
この場合も縦ラインを長く見せるように意識すると、よりスタイルよく見せることができます。ワイドパンツコーデは特にこの見せ方がおすすめです。
もちろんボーダーのボトムスにもおしゃれなアイテムはたくさんあります。
自分のスタイルやどう見せたいかで選んでいきましょう!
コーディネートを工夫して縦長に見せる
コーディネートでさらに縦長に見せる方法もあります。
横縞の場合、上と下の境目部分に同じ色をもってくると、縦のラインが強調されてさらに縦長効果がUP。
全身のコーディネートを考えることで、着やせ効果がでてきます。
羽織ものを取り入れる
ボーダーで大きく見えてしまう場合、ロング丈の羽織ものをコーディネートに取り入れるのもおすすめです。見える面積が少なく、ボディラインもハッキリと見えないため、着やせ効果が期待できます。
出典 : wear.jp
全体のバランスを意識してコーディネートを考える
できるだけスリムにスマートに見せたいことも多いですよね。体型を変えることはなかなか難しいですが、コーディネートならすぐにできます。
錯視をどこの部分にどれくらい使うかによって効果は変わってきます。どちらの縞模様ならスリムに見えるというわけではなく、全体で考えることが大切です。
試着して実際に見て判断できれば良いのですが、オンラインショッピングで購入する場合そうもいきませんよね。このような知識もアイテム選びの参考にしていただければと思います!
本来の言葉の意味として「ボーダー」は縞柄を意味しないのですが、一般的に知れ渡っている横縞はボーダー・縦縞はストライプとしてご紹介しています。
ストライプとボーダーの違いが気になる方は下記の記事もチェックしてみてください。