キュプラの原料コットンリンターとは
コットンリンターは、綿の実から綿花を採った後、種子の表面に付いている長さ2〜6mmほどの短い繊維のこと。
綿は「綿の実」に付いている長い繊維「リント」から作られます。それを取り去った後、取りきれなかった種に生えている短い繊維が「リンター」とよばれるものです。
コットンのリンターだから、コットンリンターというわけですね。
ワタとなっているリントは一つ一つちぢれており、それをのばすと3〜4cmくらいになります。このリントは束ねて紡績(糸の状態にすること)ができます。
コットンリンターは2〜6mmしかなく、これでは短すぎてリントのようにそのまま束ねて紡績することができません。

リントはそのまま糸にして生地をつくり、リンターは再生繊維「キュプラ」の主原料や、木材パルプにかわる紙の原料として使われます。
キュプラは裏地や民族衣装、不織布としてガーゼやフェイスマスクなど医療や美容などさまざまなところで使用されています。
環境に優しい
コットンリンターは綿から採取される天然由来の原料で、土に埋めると生分解・堆肥化します。役目が終わった後も自然に分解され、土に還るということです。
他の再生繊維(合成繊維)では分解されません。
また、燃やしても有害物質の発生がほとんどなく環境への負担が少ない。
資源を有効に使うことから、環境面でも評価されている素材です。