
アイロンの基本的な使い方とコツ|きれいにかけて着こなしアップ
2022/06/10
アイロンがけはファッションの一つとも言えます。アイロンが上手に使えるようになれば本当のおしゃれさん。
基本の使い方をマスターして数をどんどんこなしていけばアイロンがけも楽になっていきます。便利なグッズも活用しながらきれいな服で気持ちよく過ごしましょう。
アイロンがけの準備
アイロンがけに必要なものは以下のものです。
- アイロン
- アイロン台
- 当て布(薄手のハンカチなど)
- 水スプレー
- シワとりスプレーなど(あると便利)
さまざまな種類のあるアイロンですが、扱いやすいものを選びましょう。
コードが邪魔だと思うならコードレスアイロン。
しっかりシワを伸ばしたい時はしっかりかけられるアイロン。
アイロン台は足つきのアイロンからテーブルで使えるクロスなどがあります。
アイロン台は座布団でも代用できる
アイロン台がない場合は座布団で代用できます。
できればやわらかめの方がおすすめです。これはアイロン台を選ぶ時も同様。
やわらかい方が衣類との接地面が増えるためです。
当て布は薄手の綿素材
洗濯表示に「当て布使用」などと書かれている場合当て布を使ってアイロンをかけます。デリケートな素材や濃い色の生地などはテカリが出やすいため、当て布をしてアイロンをかけます。
厚手のものだとシワが取れにくいので、薄くてアイロンがけに問題ない綿素材のものを使用しましょう。タオルやハンカチなどでOKです。
しっかりシワを伸ばしたり香り付けをする時に使えるスプレーたち
シワができやすくしっかり伸ばしたい、パリッと仕上げたい場合はシワ取り剤やノリ剤といったアイロンがけ用のスプレーを使用しましょう。
消臭スプレーをかけると臭い取りができますし、香り付けもできます。
こちらはアイロンがけついでに香り付けもできるリネンウォーター。水の代わりにスプレーに入れてアイロンをかけたり、スチーム用の水の代わりに入れて使うことができます。
アイロンをかけてもいいか確認
まずは洗濯表示を確認してアイロンがかけられる生地か確認しましょう。
アイロン禁止マークがあるものはアイロンをかけると生地が傷んでしまったり風合いが変わることがあります。
![]() | アイロンがけはNG |
アイロンのマークには温度の指定もあります。アイロンマークの中にある「丸ぽち」マークで見分けられます。
設定温度は必ず守りましょう。
![]() | 200℃が限度 |
![]() | 150℃が限度 |
![]() | 110℃が限度 |
![]() | アイロンがけはNG |
アイロンマークがない場合、素材を確認して温度設定をしましょう。心配な場合は「低」に合わせてかけるようにします。
複数のものをアイロンがけするときは低温のものからかけていくと効率的です。
一般的な素材の上限温度は以下のようになっているので参考までに。
素材 | 上限温度 |
---|---|
アクリル・アセテート・ポリウレタン | 110℃(低温) |
絹・毛・レーヨン・ポリエステル・ナイロン | 150℃(中温) |
麻・綿 | 200℃(高温) |
アイロンがけの基本のコツ
アイロンがけにはいくつかコツがあります。それらを抑えてきれいに仕上げていきましょう。
アイロンに重さがあるので力を思いっきり入れる必要はありません。
軽くすべらせればOKですが、深いシワがある場合は少し押し付けながらかけるようにします。
アイロンを持っていない方の手を活用する
アイロンを持っていない方の手で服をなでて、その後縫い目を持って軽く引っ張り、真っ直ぐ滑らせます。
ジグザグにかけたり、たるませた状態でかけると更にシワが増えてしまうことがあるので、生地を伸ばして真っ直ぐかけることが重要ポイントです。
縫い目の部分はアイロンがけの間にも少し縮むことがあります。引っ張りながらかけることで縮みによるシワを少なくします。
一定方向にかける
ポイントは常に一定方向で一発でシワをとるようにかけることです。力は入れなくても大丈夫ですが、ささっと何往復もするのではなく、一度で丁寧にかけていきましょう。
常にスチームはMAXにします。
伸びにくいものは軽く湿らせる
シワが伸びないからといって力を入れる必要はありません。軽く湿らせてからアイロンをかけるときれいにシワが伸びてくれます。
生地によって裏からかけることも必要
生地によってはアイロンをかけることで傷んでしまうものもあります。当て布使用やデリケートな素材の生地は裏返してかけるようにしましょう。
装飾品
ボタンやビーズ、ししゅうのデザインなどがある場合、その部分がアイロンの熱で溶けてしまう可能性もあるので、「低温で裏からタオルを当ててかける」ようにします。
アイロンがけは順番が大事
面積の狭いアイロンがかけづらいところから、目立つ広い面積のある方へ順番にかけます。
広い面積のところからかけるとシワができやすく、何度も掛け直しになってしまうことになるので、この順番はぜひ参考にしてください。
えり・手首 → 袖 → 背中 → 前面 → 再度、襟を見直し
アイロンをかけた後は少し置く
アイロンをかけた後は生地が熱を持って湿っていることがあります。そのまますぐにしまってしまうと新たなシワがついてしまうので、熱や蒸気を飛ばすために少し冷ましてからしまうようにしましょう。
スチームを使った場合は特に水分を多く含んでいるためしばらく放置し、しっかり乾いているのを確認してからしまうようにしてください。
ドライとスチームの使い分け
アイロンの機能には「ドライ」と「スチーム」があります。
基本のアイロンはドライで、それにスチーム機能が付いているものがあります。
ドライを使う時
- しっかりシワを伸ばしたい
- 生乾きの衣類にアイロンをかけたい
スチームを使う時
- ふんわりした衣類にアイロンをかけたい
- 形を整えたい
スチーム機能を活用する
アイロンによってはスチーム機能がついているものもあります。シワ伸ばしだけでない効果が得られるのでぜひこちらも活用してください。
スチーム機能を利用するときも洗濯表示を確認してください。表示が中温・高温でOKならそのままスチームを当てても大丈夫です。低温の場合は当て布をしましょう。
レーヨンやポリエステル、ウールやカシミヤといった熱に弱い素材は要注意です。
蒸気でニオイ消し
スチームにはシワのばしと脱臭・除菌効果があります。蒸気が繊維を通り抜けるときに臭い成分もとってくれるのです。
服から1cmほど離してスチームをかけましょう。
生乾き臭がするものや、洗濯できないアウターアイテムなどの消臭に有効活用できます。
汚れ落としにも使える
洗濯では落としきれなかったこびり付いた汚れや、洗濯前にすぐに取りたい汚れなどにもスチームが使えます。
スチームの熱と蒸気で汚れが浮くのでふき取りやすくなります。
ふんわりしたアイテムのシワ伸ばしや縮み直し
ニットセーターなどふんわりした風合いが持ち味のものにアイロンをかける場合は、押し付けないことがポイント。
押し付けることでせっかくのふんわり感が台無しになってしまいます。
こういったアイテムはプレスせずにシワを伸ばすスチーマーの方が適しています。スチーム付きのアイロンであればスチームを当てるだけでもOKです。
また、縮みが気になるものにもスチームが効果的です。軽く引っ張りながらスチームを当てると少しずつ伸びていくので縮みを戻せます。
一度では伸びないので、何度か繰り返してやってみてください。
干す前に使うと速乾&シワ予防になる
洗濯が終わった後干すときに、濡れたままスチームを当てることで乾いた時のシワを軽減できます。
少し手間ではありますが、乾きも早まるのでおすすめです。
水はそのままにしない
スチーム機能を使った時は水を捨てて中をしっかり乾燥させましょう。水を残したままにすると水垢になって目詰まりの原因になります。
アイロンのお手入れ
アイロンのお手入れを怠るとアイロンの寿命が短くなります。また繊維やノリが付着したままだと滑りが悪くなりアイロンがけが余計面倒に…気になった時でもいいのでお手入れしておきましょう。
使った後は濡れたタオルやキッチンペーパーでさっと拭き取るようにします。
取れづらい汚れはキッチンペーパーを濡らして底に10分ほど貼り付けて汚れをふやかし、拭き取ります。気になる汚れは歯ブラシなどでこすって取り除きましょう。
より頑固な汚れは重曹を使うと落ちやすくなるので試してみてください。
スチームの穴の部分をきれいにすることも大切です。
穴から出てくる白い粉は水に含まれるカルキです。カルキが固まって白いカスが溜まっていきます。
これはクエン酸できれいに除去できます。クエン酸水をアイロンに入れてスチームをたくさん出します。
取りきれないものは綿棒や爪楊枝などを使ってきれいにしていきます。
プレスとスチームの使い分け
しっかりシワを伸ばしたい時はアイロンでプレスすることが必要です。
プレスすることでしっかりシワを伸ばすことができますが、時間がかかってしまって面倒で億劫になってしまいますよね。
スチームはシワが取りきれないことがデメリットとしてあげられますが、軽くシワが取れればいい時はこちらの方がお手軽です。また、デリケート素材や臭いを取りたい時などもスチームが効率的。
シワを伸ばしたい、折り目をつけたい時などはアイロン、ふんわりアイテムや脱臭したい衣類にはスチームと使い分けていきましょう。
アイロンがけなんてしていられない、なんて時はこんなお役立ちアイテムもあるので、試してみてください。パリッときれいに、とはいきませんが気になるシワが伸びてくれるので。